血液がんフォーラム2021

血液がんフォーラムは、今年で3回目の開催となる血液がんに関するオンラインフォーラムです。血液がんの患者さん、ご家族に限らず広く一般の人が血液がんを知り、学び、集う場作りを目指し、多数の医療関係者の協力のもと科学的根拠に基づく最新の医療情報を発信します。

主催
認定NPO法人キャンサーネットジャパン(造血幹細胞移植総合支援プロジェクトSTART TO BE)
共催
JCCG(日本小児がん研究グループ)/一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン(悪性リンパ腫患者会)/はまっこ(多発性骨髄腫患者・家族の交流会)
開催日

2021年11月20日(土)/21日(日)

ご参加ありがとうございました

多くのみなさまにご参加、ご視聴いただきありがとうございました。本フォーラムは終了いたしました。
2021年11月20日
10:00
A会場

オープニングセッション

医療者とのコミュニケーション

講演者:多田 雄真/天野 慎介

2021年11月20日
11:00
A会場

サバイバーズトーク

血液がん患者の本音トーク

講演者:山田 裕一/佐波 真理/浅野 千鶴子

2021年11月20日
11:00
B会場

多発性骨髄腫 初発時の治療について

多発性骨髄腫の連続的な治療戦略

講演者:鈴木 一史

多発性骨髄腫は治癒が期待できない「血液のがん」ですが、多くの新薬により、外来通院での治療が可能になりました。効果的な初期治療は、早期に骨痛、貧血、腎障害などの症状緩和につながるだけでなく、長期生存にも最も寄与する重要な治療です。講演では初期治療を中心に長期的な治療戦略について説明します。

2021年11月20日
11:00
C会場

成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)

ATL治療への取り組み

講演者:宇都宮 與

ATLは、ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV-1)が原因で発症するT細胞腫瘍です。様々な臨床症状を呈し、抗がん剤治療に抵抗性です。造血幹細胞移植療法が、ATL患者に治癒をもたらす可能性のある治療法として登場しましたが、病状や年齢制限で実施困難な場合もあります。今まで取り組んできた治療開発や新しい治療についてお話しします。

2021年11月20日
12:00
A会場

がんとの向き合い方・付き合い方

白血病細胞と共に生きた20年間の学びから

講演者:久田 邦博

がん告知後、絶望感に浸った。その後、死を見つめ様々な気づきを得て回復した。そして、ある日、考え方が180度変わる時を迎えた。それを「枯れる時期」「根を張る時期」「新芽が出る時期」と名付けた。これまで多くのサバイバーに希望、勇気、そして、力を渡してきた。今回は各時期の過ごし方と学びを整理しお話しする。

2021年11月20日
12:00
B会場

多発性骨髄腫 再発時の治療について

再発・難治多発性骨髄腫に対する治療戦略

講演者:木崎 昌弘

多発性骨髄腫は治癒を得ることが難しい血液がんですが、ここ10年位の間に多くの新しい治療薬が開発され、治療成績の向上とともに治療に対する考え方も変わってきました。再発・難治例に対しても、新しい治療薬をいかに組み合わせ、どのタイミングで使用するかが重要です。将来的には、CAR-T細胞療法などの免疫療法なども用いられると思います。当日は、現状を踏まえて、再発時の多発性骨髄腫の治療について考えてみたいと思います。

2021年11月20日
12:00
C会場

B細胞リンパ腫

治療成績の改善が進む標準治療と新しい治療

講演者:永井 宏和

B細胞リンパ腫は頻度が高いリンパ腫です。多くの病型がありますが、治療成績は改善されてきています。それぞれの病型に対する標準治療をはじめ、最近開発が進んでいる分子標的療法や免疫療法についてもお話しします。

2021年11月20日
13:00
A会場

多発性骨髄腫 新規薬剤・治験について

新しい免疫・細胞療法

講演者:李 政樹

近年の免疫・細胞療法の進歩は目覚ましいものがあり、多発性骨髄腫の新規治療として、二重特異性抗体療法や、末梢血のT細胞にキメラ抗原受容体を遺伝子改変技術で組み込んだCAR-T細胞療法が注目されています。上記2つの治療法について紹介いたします。

2021年11月20日
13:00
B会場

AYA世代のがんを考える

小児科医から見たAYA世代がん

講演者:富澤 大輔

AYA世代のALLに関して、2000年代前半に様々な治療成績が報告されたが、そのほとんどは、小児プロトコールでの優位性を示しています。AYAがんの特徴として、比較的進行期での発見が多いこと、AYAがんを対象とした臨床試験が少ないことなどがあり、小児科医の立場から、AYAがんの問題点を考えます。

2021年11月20日
13:00
C会場

血液がんと男性のセクシュアリティ

妊よう性と性機能

講演者:湯村 寧

血液がんにかぎらず、がんサバイバーの方の中にはがん治療後の妊よう性(赤ちゃんを作る力)や性機能に関する不安を持っている方も多いとおもいます。今回は男性の妊よう性と性機能についてお話しさせていただきます。

2021年11月20日
14:00
A会場

小児・AYA世代をめぐるグリーフケア

直面する喪失に何が必要なのか

講演者:尾角 光美

血液がんの小児・AYA世代が経験する喪失、また、血液がんにより直面する死別の課題にもふれ、そこに生まれるグリーフ(喪失への反応)をいかに扱うのかをみなさんと共に考えます。当事者(元小児がん患者)のお声もお届けしながら、このテーマに丁寧にふれていきたいと思います。

2021年11月20日
14:00
B会場

女性のがんとセクシュアリティ

治療後の性生活について

講演者:渡邊 知映

血液がんの治療による副作用は生活にさまざまな影響をもたらします。その一つに性生活への影響もあります。なかなか家族にも医療者にも話しにくい話題です。治療によってどんな影響があるのか、どんな工夫ができるのか、生活の一部として、当たり前に大切なこととして、一緒に考えていきましょう。

2021年11月20日
14:00
C会場

リンパ腫の移植

造血幹細胞移植の現在と将来

講演者:福田 隆浩

リンパ腫に対する移植は自家移植が基本と考えられていますが、リンパ腫のタイプや状況によっては、ドナーの免疫力を利用した同種移植も有効な治療法になります。本講演では、4つのタイプのリンパ腫について治療反応性ごとに移植を受ける最適なタイミング(移植適応)や、実際に当院で移植を受ける場合の経過について紹介します。

2021年11月20日
15:00
A会場

AYA世代へのサポート

AYA世代サポートチームの活動を中心に

講演者:多田 雄真

AYA (Adolescent&Young Adult; 思春期・若年成人) 世代は、さまざまなライフイベントを経験する時期であり、この時期にがんに罹患した患者さんには個別のニーズに合わせた多彩な支援が必要になります。多職種サポートチームによる支援や、社会啓発の必要性など概説いたします。

2021年11月20日
15:00
B会場

感染対策

新型コロナウイルス感染症などの感染症から身を守る

講演者:冲中 敬二

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。しかし、血液がんの患者さんにとってインフルエンザやRSウイルスなどのその他の感染症にも注意が必要です。新型コロナウイルス感染症の情報に加え、血液がん患者さんに守ってほしい感染対策についてご紹介します。

2021年11月20日
15:00
C会場

T細胞リンパ腫

T細胞リンパ腫の病態と治療

講演者:丸山 大

T細胞リンパ腫は発症頻度が低く、病態も多岐にわたります。近年、T細胞リンパ腫に対する初回治療の開発や、新規薬剤の臨床導入が盛んです。この講演では、T細胞リンパ腫の診断、初回治療から再発治療までお話しします。

2021年11月20日
16:00
B会場

血縁ドナー

血縁者間ドナーのコーディネイトについて

講演者:塚田 信弘

従来は血縁ドナーとしてHLA一致のきょうだいが主体でしたが、近年はHLA半合致移植の安全性も確立してきており、HLA不一致の血縁者(親子間も含む)をドナーとして選択する機会も増加しています。本講演では、血縁者間ドナーならではのコーディネイトの難しさも含めて解説します。

2021年11月20日
16:00
C会場

皮膚のリンパ腫

皮膚のリンパ腫について知っていただきたいこと

講演者:菅谷 誠

皮膚のリンパ腫は希少疾患であり、また専門家が少なく、困っておられる患者さんも多いです。また他の皮膚疾患と誤診されることもあります。皮膚のリンパ腫について知っていただき、安心して治療に向き合っていただきたく思います。

2021年11月21日
10:00
A会場

急性骨髄性白血病(AML)

これからのAML治療

講演者:水田 秀一

AMLは高齢者に多く治療毒性や有効性などの課題により強力な化学療法を施行しても長期生存が困難であった。近年、新規分子標的薬剤の開発、保険収載により光明が見えつつある。講演ではこれからのAML治療の展望を述べたいと思います。

2021年11月21日
10:00
B会場

急性リンパ性白血病(ALL)

ALLに対する新しい治療とケア

講演者:多田 雄真

急性リンパ性白血病の治療は多くの新薬の登場を受けて急激に変化しつつあります。BiTE抗体、抗体医薬複合体に加え、小児・思春期世代の難治例ではCAR-T細胞療法も実臨床で行えるようになっています。同種移植を回避できる症例も増えており、変わりつつある長期的なケアについても概説いたします。

2021年11月21日
10:00
C会場

COVID-19

血液がんとCOVID-19

講演者:豊嶋 崇徳

ウィズコロナの時代の血液がんの治療、生活での注意点、ワクチンについてなど考えていきます。

2021年11月21日
11:00
A会場

非血縁ドナー

骨髄バンクドナーからの造血細胞移植

講演者:矢野 真吾

日本骨髄バンクは、造血幹細胞移植を必要とする血液がんの患者さんに対して無償で造血細胞を提供しようとするボランティアドナーの意思を基盤として活動しています。ドナーの安全確保は最優先事項であり、ドナー安全委員の立場から日本骨髄バンクの取り組みについてご紹介いたします。

2021年11月21日
11:00
B会場

CAR-T療法

CAR-T療法ってどんな治療??

講演者:後藤 秀樹

治療に難渋する、もしくは再発を繰り返す「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)」や「B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)」に対するキメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T療法)について分かりやすくご紹介します。

2021年11月21日
11:00
C会場

小児リンパ腫

小児のリンパ腫:診断と治療

講演者:富澤 大輔

リンパ腫は小児がんで4番目に多い病気です。成人のリンパ腫と似ているところもあれば、違うところもあります。診断や治療の進歩によって、今では約90%の患者さんが治癒しますが、晩期合併症や、依然として予後の厳しい再発・難治の患者さんに対する新規治療開発など、課題もあります。本セミナーでは、そんな小児リンパ腫の診断と治療についてお話しいたします。

2021年11月21日
12:00
A会場

スペシャル対談

AYA世代がんを経験した医師だからこそできること

講演者:松井 基浩/笠井 信輔

2021年11月21日
12:00
B会場

血液疾患の在宅医療

「その人らしい生活」を支える医療として

講演者:安達 昌子

血液がんになってしまったら、病院以外の医療機関ではどのような医療が受けられるのでしょうか?日常生活の場、地域/在宅で受けられる医療やケアについて、病院専門医療機関との連携や、必要な時に受ける緩和ケアの重要性、今後の課題やNPO法人血液在宅ねっとの活動などについてお話したいと思います。

2021年11月21日
12:00
C会場

原発性マクログロブリン血症

病態と新しい治療体系

講演者:棟方 理

原発性マクログロブリン血症は、低悪性度B細胞リンパ腫の1つであり、長く付き合っていく必要がある病気です。近年、本邦において新しい薬剤の開発も進められ、我々の日常診療にも導入されてきています。本講演では、原発性マクログロブリン血症という病気の理解が深まるように、病気自体のお話と現在の治療体系を中心にお話します。

2021年11月21日
13:00
A会場

同種移植/臍帯血移植

移植療法の変遷と治療の実際、何がどこまで治るようになったのか

講演者:高橋 聡

血液疾患の治療の進歩は目覚ましく、半世紀前は不治の病、と言われていた疾患でも現在では治癒が可能になってきました。同種移植は、その中で最も強力で多くの疾患が対象となり得る一方で、乗り越えなければならない副作用や合併症が多くあります。移植が必要な患者さんのほとんどが移植を受けることができる時代になりましたが、どのような方が選択すべき治療なのか、その実際と成績、将来展望も含めてお伝えしたいと思います。

2021年11月21日
13:00
B会場

小児の急性リンパ性白血病

よりよい治癒を目指して

講演者:康 勝好

小児急性リンパ性白血病の治療は急速に進歩し、現在では約90%の患者さんが完治している。今後は治癒率をさらに高めるとともに、治療に伴う短期・長期の合併症を軽減し、よりよい治癒を目指したい。

2021年11月21日
13:00
C会場

血液がんの支持療法

治療による副作用に対処するために大切なこと

講演者:近藤 美紀

がん治療が進歩したとはいえ、副作用の発生をゼロにすることはできません。副作用がつらくて、治療を続けられるのだろうかと不安に思うこともたくさんあると思います。少しでも副作用の発生をおさえ、症状を軽くするために、患者さんご自身でできることはたくさんあります。そんな工夫や向き合い方を一緒に考える時間にしたいと思います。

2021年11月21日
14:00
B会場

慢性骨髄性白血病

慢性骨髄性白血病は、治る病気になった!

講演者:木村 晋也

慢性骨髄性白血病は、2001年にグリベック、さらに第二世代、第三世代の特効薬が利用できるようになり、ほとんどの患者さんが健常者と同じ生命予後となった。さらに一部の患者さんでは、薬を中止しても再発しないことも分かった。しかし長期服用による副作用、薬が高額であることや妊娠・出産などの問題も残されている。

2021年11月21日
14:00
C会場

骨髄異形成症候群(MDS)

病気のしくみと、診断、さまざまな治療

講演者:西森 久和

聞き慣れない病気かもしれませんが、高齢者に多い血液の病気で、この病気になる方は高齢化社会に伴って増加しています。病気のしくみと診断、そしてさまざまな治療選択について、造血幹細胞移植からサポーティブケアまでお話いたします。

2021年11月21日
14:00
A会場

移植後長期フォローアップ

移植後長期フォローアップの現状と課題

講演者:森 有紀

移植後長期フォローアップ(LTFU)外来では、移植片対宿主病(GVHD)をはじめとした様々な移植後合併症に対処し、生活の質(QOL)を維持していくための包括的な診療・サポートを行っています。今回、国内におけるLTFUの現状と、臨床現場での取り組みについてご紹介します。

2021年11月21日
15:00
A会場

リンパ腫の新しい治療

期待される新規治療の効果とその副作用

講演者:伊豆津 宏二

リンパ腫に対してBTK阻害薬、EZH2阻害薬などの分子標的薬やCAR-T細胞療法などが新たに承認されました。この他、二重特異性抗体など免疫に作用する治療が開発されていて、今後、リンパ腫に対する治療選択肢に加わることが期待されます。これらがどのような治療か?どの病型に対して効果が期待されるのか?副作用は?分かりやすく解説します。

2021年11月21日
15:00
B会場

食事と栄養

がん治療中に必要な栄養を確保するために今日からできること

講演者:塩野崎 淳子

がん治療中は、化学療法による味覚障害などの副作用によって食事摂取量が低下し、必要な栄養量を摂取することが困難になることがあります。いかにしてひとくちの価値を高めるか。明日から使える具体的な方法をご紹介します。

2021年11月21日
15:00
C会場

慢性リンパ性白血病

慢性リンパ性白血病の治療の進歩

講演者:鈴宮 淳司

慢性リンパ性白血病に対する治療は、BTK阻害薬、BCL2阻害薬など有効な分子標的薬が開発され標準治療が大きく変わりつつあります。今回は慢性リンパ性白血病の特徴や診断方法、分子標的薬の作用の仕組み、標準治療、開発中の新薬などの話をさせていただきます。

2021年11月21日
16:00
A会場

クロージングセッション

講演者:金森 平和/笠井 信輔

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