2021年 11月 21日

同種移植/臍帯血移植

移植療法の変遷と治療の実際、何がどこまで治るようになったのか

血液疾患の治療の進歩は目覚ましく、半世紀前は不治の病、と言われていた疾患でも現在では治癒が可能になってきました。同種移植は、その中で最も強力で多くの疾患が対象となり得る一方で、乗り越えなければならない副作用や合併症が多くあります。移植が必要な患者さんのほとんどが移植を受けることができる時代になりましたが、どのような方が選択すべき治療なのか、その実際と成績、将来展望も含めてお伝えしたいと思います。

講演者:高橋 聡
司会:池田 明香
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高橋 聡
たかはし さとし
東京大学医科学研究所 臨床精密研究基盤社会連携研究部門・血液腫瘍内科 特任教授
米国・ベイラー医科大学への留学期間を除いて1986年から現在に至るまで医科研で血液疾患の患者さんに対する移植療法に携わっています。医科研移植チームのこれまでの同種移植(他人をドナーとした移植のことです)数は約850件ですが、どの方も同じ経過をたどることはありませんでした。決して楽な治療ではありませんが、ご本人を中心にご家族も含めて我々スタッフと共にチームで治療に取り組み、困難に打ち克つことを目指しています。