胃がんとリハビリテーション

自宅でしっかり筋力を

胃がんの手術後では体重減少や筋肉量の減少がみられ、治療後の生活にも影響することが多く報告されていました。最近では手術前や術直後から積極的に運動を行い、筋肉量の減少を予防し、日常生活に早期に戻るための取り組みがされています。手術前後はもちろん、化学療法中や現代のステイホームにも使える、体操等の紹介も行っていこうと思います。

講演者

馬城 はるか(まのしろ はるか)先生

がん研有明病院 リハビリテーション部主任
1999年より癌研究会附属病院(現:がん研有明病院)にてがんのリハビリテーションに従事しています。当初はがん分野で行われているリハビリテーションは少なく、当院でも骨軟部腫瘍や乳がんに対するリハビリテーションを中心に行っていました。2010年より「がんのリハビリテーション」という分類が制定され、がんの種類も病期も幅広く、がんと闘病されている方にリハビリテーションを行える時代になりました。 当院でも2016年より胃切除症例に対して周術期のリハビリテーションを開始し、術前から術後、外来期まで関わる取り組みを行っています。外科治療中だけでなく、治療後に日常生活にスムーズに戻れるような予防や改善法など、その時の状態に合わせたサポートを行っています。