子供のころ小児喘息に悩まされて、喘息を治すことを誓って医者になりました。それが人との出会いで、消化器内視鏡医をめざすことになって、いつの間にか気がついたら抗癌剤の専門家になっていました。
消化器がんの化学療法に取り組んで、20年以上が経ちましたが、未だに薬を適切に使うことの難しさを感じております。新しい薬が出てきて、新しいバイオマーカーも出てきています。情報を経験とすりあわせて、患者さんが三年後、五年後に元気でいられるよう治療を組み立てていく、これが抗癌剤専門家・臨床腫瘍医の使命と肝に銘じています。また新しい治療を作ることや、薬の開発に携わることも大事な仕事です。
でも、患者さんといのちについて話し合うことが多い領域で、ついついお酒の量が増えてしまっています。